「ぷらっつ」とは? 活動内容・活動日

ボランティアだけじゃ物足りない 教育実習が不安…。そんな学生の声から生まれた「放課後教室 作陽ぷらっつ!」が、2018年4月より本格的にスタートしました。近隣の放課後児童クラブに通う子どもたちを大学に招き、個別支援と「ぷらっつタイム」の実践を通して、ともに学びあえる居場所(=Platz)を創造しています。

活動内容

長尾キッZ児童クラブに所属する児童(小1-小3)を対象に、個別学習支援活動を実施しています。
5科(国語、算数、理科、社会、外国語)の学習に取り組んでいます。
例外もありますが、基本は1人の児童に対して1人の学生がつき、個別学習支援を行っています。
学生は、児童の実態を踏まえた教材づくりや指導案の作成、ぷらっつ便りの作成などにも取り組んでいます。

活動日

【前期の活動】毎週木曜日 18:15-20:15(児童のお迎えを担当している学生は、17:30-)
【後期の活動】毎週火曜日 18:15-20:15(上記と同様)
 ※上記の時間には、活動後の検討会を含む。
 ※学習支援理論演習・学習支援実践演習という授業に位置付く。

担当教員   藤井 朗 (ふじい あきら) 教授

在籍する2年生・3人の皆さんにインタビューしました!!

実森さん (岡山県立玉島高校卒業)川那部さん(徳島県立富岡東高校卒業)前原さん (岡山県立倉敷中央高校卒業)

Q1 初めに、【ぷらっつ】に入ろうと思った動機を教えてください。

実森

最初は何も知らなかったのですが、授業の後に活動の紹介があって。その中で「実際に児童に関わる活動がある」と聞いてやってみたいと思いました。学生同士で学び合うことも大切ですが、児童との関わりの中での学びが大きいと思って入りました。

川那部

教育実習に3年生で行くことは知っていましたが、それまでに子どもたちと関わることがないままで行くのが不安でした。毎週1回、子どもたちと関わることができると聞いて、それを積み重ねることで大きな実習になると思って入りました。

前原

小学校教員を目指す上で『学習支援』って言葉を聞いたのがきっかけです。児童とマンツーマンの形式で、児童の苦手なことが「できた」とか、勉強が「楽しい」っていうふうに思ってくれる瞬間や成長していく姿を見届けるっていう過程にすごく魅力を感じました。

Q2 【ぷらっつ】に入って、最初はどんな感想をもちましたか?

実森

最初は思うようにいかないこともありました。児童に合った学習の補助教材を作ったけど、児童の集中力を継続できず、その子に合った支援をどうすればいいかうまく考えられないことがありました。そこでは、一人一人にあった支援の必要性を感じました。

川那部

自分が担当する子だけに関わると思っていたのですが、1か月に4回ある中で一人の子に密接に関わるだけでなく、他のグループの子にも関わったり、全体に指示したり、振り幅が大きく学べることを一番に感じました。

前原

保護者の方の思いもあるし、責任もあって大変だろうなと思いました。また学年が同じであっても、一人一人がすごく違うというのが最初の印象でした。何を基準に考えたらいいんだろうと難しく思うこともありましたが、自分が子どもたちの前で発信するとピュアな反応が返ってきて、こっちまで元気になれるような思いをしました。

Q3 2年間、【ぷらっつ】の活動を続けてきた中で、どんなことを学びましたか。

前原

児童の発達段階や個性を理解した上で、どこまで支援したらいいか、その塩梅を見極める 力が付いてきた感じがします。一人一人の子の課題や苦手を見つけて、その子が得意な方法、例えばゲーム感覚での学び、視覚的な学び、リフレッシュしながらの学びなど、成長につなげていく手助けをしていくことが学べたと思っています。

実森

いろいろあるのですが、一番に感じているのは児童に向き合う姿勢です。やる気のなくなった児童に対しても、こちら側の声のかけ方や支援の仕方次第で、児童は態度を変えてやる気を出してくれて。そのことを一番に学びました。

川那部

同じ学年の子どもでも、できることとできないことは違うので、そのアプローチについて、ぷらっつの学生同士で共有できたのが良かったです。異学年で一緒に活動する場合、1年生はどれだけ進めることができるか、3年生は余った時間どうすればいいかなど全体で話し合ったのが大きい学びでした。

Q4 ぷらっつの活動中は、どんな雰囲気ですか。ホームページには、机を合わせて話し合う写真もありますが。

前原

上の学年の方とも、話しかけやすい、親しみやすい雰囲気が合って、子ども教育学部ならではだと思います。相談はしやすいですし、雰囲気はとてもいいと思います。

川那部

「今日の支援を通してどういうことが次に改善できるか」話しています。自然と学生の仲は深まって。最初は私たちもお互い全然仲良くなかったんです(笑)。

実森

会が始まる前はみんな和やかな感じもありますが、始まるとピシッとした感じです。

川那部

始まる前は「今日、どんなことするん?」、「その教材、どうやって作ったん?」で、始まると支援の検討と反省でピシッとした会です。

 司会:真剣に話し合う中で、意見がかみ合わないとか、対立したりとかはありませんか?  

実森

なくは…ないです(笑)。結局はいい方向にというか、そのままでは終わらないです。「これがいんじゃないか」って意見を出し合って。

Q5 これから入学する皆さんに【ぷらっつ】のお勧めなところを話してください。

実森

児童の前に立って話す機会が多いので、それに慣れて自信につながっていくのがいいところだと思います。また、自分が担当した一人の児童にも関わっていくので、支援の仕方を勉強できるのもすごくいいなと思います。

前原

授業で学んだことを実践できて、自分の経験として貯めていくことができるのが一番かなと思います。「ぷらっつタイム」というのがあって、お楽しみ会的なことを月1回やっています。指導案を書いたり、掲示物を作ったりとか、授業っぽいことをするので、現場に出た時に役立つ力が身についていると感じるので、先生になる人には絶対に役立ちます。

川那部

学習支援が多いので教材を作ったりするんですけど、児童の苦手なところから教材を見直して、一方向にならずにアプローチの改善点とか、児童も自分も身につけることができます。あとぷらっつもありますが、学校が一番なので大学の課題をしながらとか、バイトをしながらとか計画をちゃんと守る能力を身に付けることですね。

Q6 最後にこれからの「夢」や「目標」を聞かせてください。

川那部

自分の中には小学校の時に恩師がいて、そういう先生になりたいなあっていうのが初めにありました。自分は小学校から陸上競技をしていたのですが、その先生が「やってみたら」と勧めてくれて、その後も何でも挑戦する機会を与えてくれました。自分は今、ぷらっつの活動を通して、児童の強み、その子の得意なことを見つけてあげたいです。そのことが夢や自信につながるので、そういうのを見つけられる先生になれたらいいなと思っています。

前原

小学校と特別支援学校の教員免許を取りたいと思っています。希望は小学校の先生で、授業についていきにくい児童の支援がうまくできたらというのが今の気持ちです。クラス全体を見ながら、一人の子を支援するのは大変なので、どこか時間を見つけてまずそうした子どもの思いを聞くところから始めたり、保護者の方や周りの先生のご意見を聞いたりとか、いろんな人と話をすることを前提にしていけたらと今すごく思っています。

実森

私は、一人一人の児童に向き合って寄り添える教員になるのが今の目標です。ぷらっつで児童と向き合う姿勢がとても大切だなって感じているので、教師になった時にも、一人一人のちょっとした変化にも気づき、積極的に関わって信頼関係を築き、安心感を与えられる先生になりたいと思っています。私は小学校の時に、厳しかったけど思いやりがある先生に出会いました。私は人見知りだったんですけど、話も聞いてもらえて、人前での発言がしやすくなりました。自分も児童を成長させたいですし、学ぶことの楽しさも伝えたいです。教師になる夢はずっと変わっていないです。

【ぷらっつ】の3人の皆さん、インタビューのご協力ありがとうございました。